深刻な日本の医療費増加問題

日本の医療費は、窓口で支払う患者の負担金以外に私たちが支払っている健康保険料と税金などによって支えられています。つまり、全体の医療費が増えることにより私たちの負担も増えるということです。では、高齢者が増えるとなぜ、医療費が増えるのでしょう?

働き盛りの世代に比べ、高齢者は4倍の医療費がかかると言われいます。これは、単純に病院に通院する頻度が増え、年齢を重ねるごとに持病を複数抱えることで、かかる治療費が増えることが主な原因です。もう一つの原因となっているのが、薬の種類です。病院を受診して薬をもらう場合、成人は3種類前後ですが、70~74歳になると3.8種類程度に増加し、さらに75歳~79歳になると4種類に増えます。85歳以上になると、5種類を超えます。年齢に比例したかたちで薬の種類が増える傾向にあるのです。つまり、治療に使う薬の種類が多い高齢者が増えれば増えるほど、医療費も全体的に増加してしまいます。

そして、気をつけなければならないのは、この問題が高齢者だけが原因ではないということです。確かに、高齢者の増加が医療費増加の直接的な原因かもしれませんが、その裏で少子化の問題が影響しています。複雑な問題が重なり合い、医療費は増加し続けているのです。医療費をこれ以上増やさないために、健康診断をきちんと受診して予防や早期発見をしたり、健康的な食生活をして健康維持を心がけたりすることが、国民全体で必要になってくることでしょう。

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